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UiPath、AIが上位20件の大型案件の18件に波及 — コーディングエージェントが導入工数を約60%削減

2027年度第2四半期アーニングズコール(2026年9月3日)

UiPath(ユーアイパス)は第2四半期決算説明会において、過去2年間にわたり同社株価の重荷となってきた「AI対自動化」の論争が同社に有利な形で決着しつつあると主張した。AIが今やほぼすべての大型案件に組み込まれており、コーディングエージェントが導入期間を大幅に圧縮していることを示す新たなデータが示されたためだ。また、当四半期には経営陣の刷新も行われ、アシム・グプタ最高執行責任者(COO)が専任のオペレーション職に移行し、ヒテッシュ・ラマニ副CFOが最高財務責任者(CFO)に昇格した。経営陣はこの移行について、変化ではなく事業の継続性を重視したものであると説明している。

コーディングエージェントが導入工数を約60%削減

決算説明会で示された最も具体的かつ新たなデータはコーディングエージェントに関するもので、同社の前線展開エンジニアリングチームによる初期成果に基づき、導入工数が約60%削減されているという。創業者兼CEOのダニエル・ディネス氏は、米国のエネルギー企業が、アーキテクチャや開発からテスト、コードレビュー、本番デプロイに至る自動化ライフサイクル全体で、UiPathとともにCursorを活用している事例を紹介した。コーディングエージェントがUiPathのワークフローを直接記述する一方で、プラットフォーム側でプロセスのガバナンスが維持される仕組みとなっている。「これは単にAIがコードをより速く書くという話ではありません。自動化のライフサイクル全体を高速化するという話なのです」とディネス氏は述べている。同社はまた、開発者がClaude Code、Codex、Cursor、GitHub Copilotを使用してビジネスプロセスをオーケストレーションし、APIやエージェント経由でタスクを自動化できる開発者向けのワークフロー自動化ツールのパブリックプレビューも開始した。経営陣は、これがUiPath自体の人員計画を示すものではなく、顧客のタイム・オブ・バリュー(価値実現までの時間)や総保有コスト(TCO)を向上させるためのレバーであると慎重に位置づけており、ディネス氏は、コーディングエージェントが人間のエンジニアと協働してどれだけの付加価値を生み出すかについては、現在も「検証段階」にあると言い添えた。

AIアタッチ率が成長を示す最大の注目指標に

経営陣は、UiPathの当四半期における上位20件の大型案件のうち18件にAIコンポーネントが含まれていたことを明らかにした。経営陣は、同社の決定的(ディターミニスティック)自動化とAIを組み合わせたアプローチが、専業AIエージェントに市場を奪われることなく支持を集めている証拠として、この統計を繰り返し強調した。COOのアシム・グプタ氏は、AIがアタッチされた案件はROI(投資利益率)が高く、契約規模も大きくなると述べ、初期の案件規模の拡大と戦略的な囲い込みの深化という「二重の」メリットがあると指摘した。CFOとして初めて決算説明会に臨んだヒテッシュ・ラマニ氏は、この比率が下期ガイダンスに直接織り込まれていると述べた。同社は、Maestro、IXP、エージェントを活用して受給者請求の近代化を進めるグローバル保険会社との7桁(百万ドル台)の大型案件の拡張や、社内システム全体のプロセスをガバナンスしつつ大規模なコンプライアンス要件を満たせるという理由から、他社のオーケストレーションプロバイダーではなくUiPathのMaestroを選択した大手金融機関での受注事例を挙げた。

ディネス氏、専業AIエージェントに対抗する「仕事の地図(マップ・オブ・ワーク)」テーゼを展開

より強力なフロンティアモデルがUiPathのディターミニスティックな自動化事業を脅かすのではないかというバークレイズからの質問に対し、ディネス氏は同説明会で最も中身のある回答の一つを返し、AIの核心的な限界は人間の従業員のように仕事を通じて学習できない点にあると主張した。「AIにはそれは当てはまりません。あらゆる企業に適用されるのは同じモデルです。AIに質問するたびに、企業全体のやり方(モデュス・オペランディ)のすべてを基本的に提供しなければならないのです」と同氏は述べている。同氏の結論として、企業はAIに置き換えられるのではなく、AIの推論をその周囲に階層化させる形で、正確で反復可能なプロセスのガバナンスされた枠組みである、彼が「仕事の地図(マップ・オブ・ワーク)」と呼ぶものを構築する必要があるという。「当社のプラットフォームは、企業がAIを制御し、企業を運営するために必要なすべての情報を提供できるエンタープライズ・ハーネス(馬具)のようなものと見なすことができます」とディネス氏は述べ、顧客はこうしたワークフローをモデルプロバイダーの所有地ではなく、自社の資産上で動かしたいと考えていると付け加えた。これは、大規模言語モデル(LLM)がいずれロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を飲み込んでしまうという弱気派の主張に対する直接的な反論であり、投資家にとっては、今後の四半期における実際の契約更新や拡張のデータ照合を通じて検証したいポイントとなるだろう。

CFOの交代は退任ではなく昇格

アシム・グプタ氏は財務部門から退き、COOとしての役割に専念する。これに伴い、2021年に最高会計責任者(CAO)としてUiPathに入社し、2年間副CFOを務めてきたヒテッシュ・ラマニ氏がCFOに昇格する。ディネス氏はこれを不満の表れではなく、人材の厚みを示す「論理的な次のステップ」と呼び、グプタ氏はラマニ氏と密に連携しながら上級オペレーション職にとどまるため、CFO交代に伴いがちな不確実性リスクは抑えられる見込みだ。グプタ氏の新体制における任務は、同社の規模拡大に伴い、市場開拓(GTM)の実行、アカウントのセグメンテーション、そして営業・デリバリー・パートナー間の連携強化に焦点を当てたものであり、すでに納品後のターンアラウンドタイムの短縮において「迅速な効果」が現れているという。

財務結果、純増ARRの加速とリテンションの安定を示す

ARR(年間経常収益)は前年同期比12%増の19億3,800万ドルとなり、純増ARRは前年同期の3,100万ドルから3,700万ドルに拡大した。グプタ氏とラマニ氏の両名が、昨年のARR成長の鈍化を経て事業が底打ちした証拠として指摘した通り、前四半期比での加速を示している。売上高は13%増の4億1,000万ドル(円、ルーマニア・レウ、イン・ルピー対比での800万ドルの為替逆風を調整した場合は16%増)となった。非GAAP営業利益は8,900万ドル(利益率22%)へと前年同期比で400ベーシスポイント以上拡大し、GAAPベースの営業利益3,200万ドルを計上して4四半期連続のGAAP黒字を達成した。ドル建て純継続率(NRR)は109%となり、前年度末の106%から年初来で2ポイント上昇した一方、グロス継続率は97%で横ばいとなった。ARRが100万ドル以上の顧客は21%増の387社となり、クラウドARRは19%超増の約13億ドルに達した。第3四半期について、UiPathは売上高4億4,000万〜4億4,500万ドル、ARR 19億9,200万〜19億9,700万ドルを予想し、通期の非GAAP営業利益約4億4,500万ドル、調整後フリーキャッシュフロー約4億2,500万ドルのガイダンスを据え置いた。

コンソリデーション案件と縦型ソリューションが牽引力を増す

AIの話題に留まらず、UiPathは、顧客がポイントソリューションの購入から、自動化資産全体を同社プラットフォームへと統合(コンソリデーション)させる傾向にあることを強調した。その例として、米国の地域銀行がTest Cloudやエージェント型不正・コンプライアンス・ワークフローを用いて全社的な自動化プログラムをUiPathへ移行した事例、カナダの大手金融サービス企業がメンテナンスコスト削減のためにコーディングエージェントを活用して自動化フットプリントを移行した事例、さらにCIO主導のイニシアチブのもとで統合を進めたフォーチュン200の金融サービス企業などが挙げられる。また同社は、エージェント型ワークフロープラットフォームを評価するカナダのトップ銀行を、同社史上最大規模の新規顧客として獲得したことも発表した。垂直統合型かつ成果志向のソリューションも有力な市場開拓のレバーになりつつある。フォーチュン・グローバル500に名を連ねる製造業におけるCFOオフィス向け請求書自動化の導入では、PoC(概念実証)において年間約70万件の請求書処理で96%の文書処理精度を達成し、請求書処理時間の約50%削減が見込まれている。また、米国の大型医療システムにおける否認対応プロダクトの獲得は、従来は手動レビューの閾値を下回っていた請求からの収益回収をターゲットにしている。価格設定についてディネス氏は、エージェント型製品に向けてトランザクション(取引)ベースの価格設定を導入したとし、今後はトランザクション完了に必要なトークンコストをバンドルした成果連動型のモデルへさらに移行していく方針を示した。この移行は、収益認識や売上総利益率(グロスマージン)の構成比に与える影響の観点から注視に値する。う。

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